
外はびゅうびゅうと、音をたてて雪が降りしきっています。こんな日は温かいごはんがいい。ホカホカのホイル焼きと、じんわり染みた揚げびたし、ここには載っていませんがアツアツの野菜たっぷりけんちん汁。温泉に入って緩んだ、心と体に、じんわり届け~。
湯治で心も身体も健康に
お食事ついて、献立、旬の食材、レシピ、体にやさしい湯治食についてのお知らせやコラム
外はびゅうびゅうと、音をたてて雪が降りしきっています。こんな日は温かいごはんがいい。ホカホカのホイル焼きと、じんわり染みた揚げびたし、ここには載っていませんがアツアツの野菜たっぷりけんちん汁。温泉に入って緩んだ、心と体に、じんわり届け~。
自在館が考えるのは、少しでも健やかに人生を楽しんでいただくこと。
そのために、湯治という心と体を休める場を提供しています。
その中でも「食」は大切な、要素。
人は食べた物でできている。
だから、私たちは「一汁四菜」という四品の食にその願いを込めて作ります。
お野菜も、お肉も、お魚も、全部大事。
月に一度「食」で体をリセット。おうちでも、新しい明日へ挑戦するお手伝いができたなら、これほどうれしいことはありません。
私達の考える湯治ごはんは、至ってシンプルなものばかり。シンプルなものだから丁寧に、心を込めて。お届けします。
ご用意が出来次第、受付を開始致します。6月頃から開始予定。
サービス開始まで今しばらくお待ちください。セット内容(予定)は下記▼
こんにちは、若旦那の星です。
私達の使命、役割、と言うちょっと、お堅いので、お仕事とでも言いましょうか。
それは
「休んでいい」「何もしなくていい」
と、お客様に思ってもらうこと、感じてもらうこと、最近強く思います。
自在館には、よくこんなお問い合わせがあります。
「湯治って、何をすればいいんでしょうか?」
私達の答えはこうです
「何かしようと思わなくて結構です。お風呂にゆったり入るだけ。敢えて言うなれば、風呂に入って、眠くなったら、たくさんお昼寝をしてください。」
私はお客様の「湯治って何をするの?」と言う質問は、敢えてそのまま受け取らないようにしています。もちろん、湯治のことをご存知ないという方もたくさんいらっしゃいますので、ただ内容を知りたい。ということも当然、そのままの意味としてあります。
しかし、もう一方では、皆
誰かに「休んでいいんだよ」と、背中を押して欲しい
そんな気がしているのです。
人は、自分自身や他人の良い面を美化する傾向があります。
アスリートの成功秘話、名経営者の格言などなど、自分を律すること、努力をすることが正しいと謳っています。それは、全くもって正しい。ですが、人間それだけではありません。
有名なスポーツ選手は「肉体を休める」ことの大切さを知っています。筋肉は適切な回復期間を取ることで成長するからです。
名経営者と呼ばれる人達も、休養の大切さを知っているからこそ、会員制のホテル会員になるのだと思います。それだけ、休むことが大切だと知っているのです。
ですが、あまり世間にはそういう話は届きません。どうしてもカットされてしまい、努力しているところばかりが印象に残ります。
ですから、私達は「休むこと」への関心がすごく薄いのです。人によっては、休んでいる姿を見せるのは、よくない事だと思っている方もいます。そんな事、誰が決めた訳でもないのに。そう「思い込んでいる」のです。
人生は短い、だから、限られた時間を有効に使わなければならない。自己投資をしなさい、その時間が、あなたの人生を豊かにするから。継続して努力をしなさい、その努力がきっと道を開くから。
その通り。仰る通りです。
それと同じくらい「良い静養は、きっとあなたの人生を豊かにする」と私達は考えています。頑張れ!という人が多いので、少しくらい、「ちょっと休みなさい!」って、言ってくれる場所があってもいいかなと、思うのです。
休むことも、努力することと同じくらい、現代では難しくなっています。私達の生活環境は豊かに、便利になっています。それに伴い、よほどの事件や事故でない限り、命を落とすことはなくなりました。
犬や、猫などの動物は本能的に、必要でない行動以外の時は眠ります。ウチで飼っている犬も、いつも寝ています。それは必要な時に狩る、あるいは逃亡する、避難する、食べ物がいつ手に入るかわからないのでなるべくカロリーを消費しないようにするためです。また、疲れた脳では、瞬時の命に関わる判断を謝る確率が高くなります。疲れた肉体では、敵から逃げ切る確率が低くなります。だから、休むことは、とても大切なことだったのです。
もともと人間もそうだったはずですが、休むことは、生きることに必要不可欠だったのです。ですが、今は、そうではありません。
命を落とす危険が減った代わりに、豊かに生きるための苦労、が始まりました。
命を守るための休養から、豊かに生きるための休養に変わったのです。
私達がお届けするのはそういう考え方、そしてその場所です。同じ旅館、ホテル、でも考え方一つで、まったく別のライフスタイルになります。私達はそんなところも、楽しみながらやっていきたいと思っています。
食事はお宿が健康のバランスを考え、手作りしています。
自在館では自炊される方はほとんど(99%)いらっしゃいません。理由はというと「ごはん作る時間ももったいないほど、お風呂に入りたいから」それから、自炊をしてみるとわかりますが、栄養バランスを考えて、数品そろえるだけでも大変なのです。毎日お料理をされる主婦・主夫の方であれば、その苦労はご存じかと。実際、普段ごはんを作られている方からのお喜びのお声が圧倒的に多いです。または、「懐かしい味がする」というお声もよくいただきます。自在館ではいわゆる「日本懐石料理」「旅館のコース料理」はご提供しておりません。基本は一汁四菜、これだけです。その代わりに、お品書きは毎日違います。お客様が湯治をされ、お体をおやすめいただくためにふさわしい湯治食を、食事のバランスを考えながら、毎日、毎シーズン、研究しています。
自在館にはシェフ・板前がいない
自在館にはいわゆる「シェフ」や「板前」といった料理人はいません。調理場には地元のお母さん達が立ちます。その理由は至ってシンプル、「毎日食べるごはん」はやっぱり、お母さんが世界一だから。豪華、華やか、驚き、こういったことは、プロの料理人の方の作る、創作料理の得意どころ。自在館では、そういった食の趣向ではなく、「食べて安心する」「ホッとするごはん」をコンセプトに、日々のごはんを考えています。だから私たちは「食事」ではなく「ごはん」と呼んでいます。子供のころ「おかあさん、きょうのごはんなにーー?」と言っていた、家庭の安心を、現代湯治でお届けしたいと考えています。連泊をすることがほとんどの自在館の現代湯治。やっぱり毎日食べるのは、普通のごはんに、ちょっと一工夫。それが、自在館の考え方です。
※塩漬けの山菜は通年、湯治食にてご提供しております
・自在館の現代湯治食のルーツのお話
・昔は湯治というと1ヶ月から2ヶ月くらいしていた
・当時は自炊がメインだった。というか全員自炊だった。
・ご飯(白米)だけ「私は半合!」「ここの部屋は1合!」と注文を受けていた。
・ところがある時、宿の湯守が食べてる賄い飯を「ちょっと分けて」とお客さんから要望があった。
・しばらくすると「おかずを分けてもらえるらしい」と噂が広まった。
・気がつけば、自炊よりも賄いの方が楽で、美味しいからお客さんの殆どが賄いを分けてくれと注文をするようになった。
・これが自在館の湯治食の始まり
・賄いなので、基本的に地元の人が日々日常食べる、家庭料理 ・特別豪華なものではありません
・長期滞在をするお客様からすると、そういう食事の方がよかったのです ・毎日豪華絢爛、懐石料理食べていたら、カロリーオーバーで胃も疲れちゃいます
・そんな歴史を引き継ぎ、今では地元のお母様達が、現代湯治食とはなんぞや??という命題を日々研究しながら、お献立を考えています。
という、自在館の湯治食のルーツでした。
自在館では、連泊湯治が基本のため毎日違ったお献立を台所で考えます。季節の食材と、今日のお客様と、体が喜んでくれるご飯は何かな〜と、考えながら。懐石料理ではなく、家庭料理の延長線、シンプルだけど手間暇かけて仕込んでいます。お漬物からデザートまで全て手作り、出来るだけ地元のお店から仕入れています。