湯治と歩行と呼吸

こんにちは。本日は、より良い湯治をしていただくために、また、普段の生活をより健やかにお過ごしいただくために、現場でお客様にご案内していることを綴ります。

内容としては、なんのことはなく「呼吸と歩く事を大切に」ということです。では、なぜそのあたりまえのことを綴ろうかと思うかというと

当たり前なことは、日々意識しないし、忘れがち

私たちの脳は、飽き性で、常に新しいものを求めてしまう習性があります。当たり前になってしまったことは疎かに、置き去りにされてしまいがちです。だからこそ、当たり前なことをもう一度、丁寧にやってみる。湯治においては特に大切だと思っているのです。

私が大切だと思うことは、①呼吸 ②歩行、この二つです。

1、呼吸を、深く、ゆっくりと行う

よく腹式呼吸のやり方が様々紹介されていますが、自在館的には、あれこれと考えるよりこの2つ「ゆーっくり、ふかーく」を意識する。そうすると、否が応でも横隔膜をしっかり使って呼吸ができます。ゆーっくり、ふかーく、坐禅をするかのごとく、息を吸って吐く事、それ自体に想いを巡らせる。すると、いかに自分が普段、呼吸が浅くなっているということに気づきます。新鮮な空気を胸いっぱいに取り込むと、それだけでも気持ちが良くなります。

2、歩く

二つ目は歩く事、これも人間の動作の基本中の基本です。たぶん、皆さん飽き飽きしてしまっているのではないかと。笑

でも、この歩くという行為、以外と全身の筋肉をフル稼働して行う動作、尚且つ、バランスをとったり、足元の障害物を把握したり、なにか危険がないかを察知したり、歩くという行為の中で脳も程よく機能しています。

湯治の間、何をすればいいのかと悩んだら、是非、お散歩に出かけてください。日本の湯治宿は幸い山中の宿が多く、付近を散策するだけでもとても気持ちが良いものです。

先ほどの呼吸と合わせて、ゆっくり、ふかく、丁寧に歩く。

血行もよくなり、体の巡りが良くなります。すると自然と気分も晴れ晴れとした気持ちになるものです。

ちなみに、私は1日の中に、短くても必ず、外を散歩する習慣を取り入れています。

正直、旅館の仕事もいいことばかりではありません。

お客様からお叱りを受けることあれば、社内の人間関係で悩むこともしばしば。

そんなときに、「ちょっとリセット」と、ゆっくり、深く、呼吸を整えながら、山道を散歩する。すると、ストレスから、重くなっていた首や肩から、重さが流れ出ていくような、スッとした感覚になるのです。

心と体はつながっている。心が体を動かすように、逆もしかり、体が心を動かしていく。それを強く実感するのです。

湯治に出かけた際には是非、呼吸すること、歩く事、この当たり前すぎて、普段意識をしない、人間が生きる上での基本動作、これを、じっくりと見つめなおしてはいかがでしょうか?

温泉+禅で、よりよい静養を

(2020年6月11日掲載→2023年1月5日更新)

「体」と共に、「心」も整える

「良い静養のためにできることはないか」私たちはずっと、このテーマについて考え続けています。その中で、温泉で体を整える、それとともに、心を整えるアプローチは出来ないのだろうか?

日本人と、禅は昔から身近な関係にあります。スティーブジョブズが禅、マインドフルネスをされていたことから、最近改めて注目されていますが、信仰という具体的な行動がなくとも、私達の風習や、現代の生活習慣の中で活かせることはたくさんあると思うのです。

私は、せっかくの湯治期間中に、少しでも日常生活の中で、健やかにお過ごしいただけるヒントを、自在館で提供できないかといつも考えています。そのひとつのアプローチとして、「プチ坐禅」を、宿として取り組ませていただいています。

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新型コロナウィルス予防のために、自己免疫力を高めよう!

長引く、新型コロナウィルス感染症「自分も感染する」と、考える

まだまだ新型コロナウィルスの影響は尾を引きそうです。ワクチンの開発も、量産され皆が安心できるような体制になるまで1年~2年以上は最低かかりそうとのこと。

医療現場にて日々大変なご苦労をされている皆様に、お礼と敬意を。本当に、ありがとうございます。医師ではない私たちですが、感染拡大防止と、感染悪化の確立を下げるための、情報は発信できます。少しでも一助になれば幸いです。

まず、新型コロナウィルス感染防止対策、これはいわゆる「3密回避」と「手洗いうがい」を、徹底すること。これは、「感染防止策」です。

それとは別に、「感染後の対策」も大切。主には、国など大きな単位として、医療体制の整備がありますが、もっとも小さな単位として、私たち個人の抵抗力を少しでも高めておく。これが、一人ひとりができることだと考えます。

現状、正確なデータはありませんが、無自覚感染者は相当数いることが予想されます。そのなかでも、重傷者、死亡者のほとんどが、高齢者、基礎疾患を患っている、自己免疫力が低下している人です。中には、若い方や疾病の無い方もいらっしゃいますが、統計的に考えれば、自己免疫力が高い人は、感染しても無自覚のうちに完治している。と考えられます。

※厳密にいえば、日本だけ行った過去の予防接種や、黄色人種の体質等、まだ様々な予測・憶測がなされています。それはそれで今後明らかになるとして、何か一つというより、複合的な要因と考えたほうがよいと、現時点では思います。

いずれにせよ、新型コロナウィルスに感染しても、自己免疫力を高めておき、他の疾病にもかかりずらい体の管理をしていれば、発症・重症化を防げる確率が高いと考えられるのです。

基本は、体を温める

免疫力を高めるために、様々な取り組み、考え方がありますが、まずベースとして、

「体温を上げる」

ということを念頭に置くとよいでしょう。様々なアプローチ方法がありますが、私たちが、日常生活の中で意識をする際に非常に分かりやすい指標となります。

体温を上げることで、血流が良くなり、体の隅々まで摂取した栄養が行き渡ります。血液は栄養補給と同時に、老廃物を排出する役割も果たします。つまり、代謝がよくなります。そして、血液中には細菌やウィルスと戦う免疫細胞がいます。血流が良くなると、免疫細胞も活発になり、病気になりにくい体になるのです。

体を温めるためにできること

①冷たい飲み物、食べ物を控える

水分補給はとても大切。温度も大切。真夏はどうしても冷たい飲み物を摂取する機会が増えてしまいますが、特別に体温が上昇しているとき(運動時や、発熱がある場合)以外は、できれば体温に近い温度の方がいいです。とはいえ、夏場はさすがに厳しいので、冷蔵庫などで来やしすぎない、もしくは少し時間をおいて温度が上がってから飲むようにするとよいです。

②適度に運動する(スポーツでなくても全然OK)

生活の中で筋肉を動かすことを取り入れてください。スポーツをしなければならないというわけではありません。個人的には「歩く」ことをお勧めします。なにかのついでにやりやすいからです。またエレベーターではなく、階段で移動する。一駅歩いてみる。すべて、一度は聞いたことのある、代わり映えないことですが、意識してやってみるだけでも随分と生活は変わります、骨格筋が刺激され、適度な筋肉量が維持できます。筋肉はエネルギーを多く消費しますので、その際に体温が上がりやすくなるのです。ムッキムキになれ、ということではないのです。適度に筋肉を使い、適度な筋肉量をキープすることが大切です。

③お風呂に入る

是非、お風呂に入ってください。お風呂をはるのには、手間もお金もかかりますし。しかし、それを踏まえたうえで、是非、毎日、湯舟にお湯を張り、お風呂に浸かっていただくことをお勧めいたします。お風呂は外から体温を上げられる絶好の機会です。また、発汗と、その後の副交感神経が活発になることで、ストレス緩和の役割も持ちます。ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、自律神経の乱れは低体温を招く原因にもなります。また、良い睡眠導入への効果も期待できるため、睡眠の質がよくなります。睡眠は体の細胞の修復・入れ替える役割を担うため、良い睡眠は、体を良い状態に保つためにとても関係性が深いのです。

#免疫力向上

#新型コロナウィルス対策

#コロナに負けるな!できること

【お知らせ】自在館の おうちで湯治セット はじまります

頻繁に湯治に行けない方でも、月に一度、プチ湯治体験しませんか

自在館が考えるのは、少しでも健やかに人生を楽しんでいただくこと。

そのために、湯治という心と体を休める場を提供しています。

その中でも「食」は大切な、要素。

人は食べた物でできている。

だから、私たちは「一汁四菜」という四品の食にその願いを込めて作ります。

お野菜も、お肉も、お魚も、全部大事。

月に一度「食」で体をリセット。おうちでも、新しい明日へ挑戦するお手伝いができたなら、これほどうれしいことはありません。

私達の考える湯治ごはんは、至ってシンプルなものばかり。シンプルなものだから丁寧に、心を込めて。お届けします。

ご用意が出来次第、受付を開始致します。6月頃から開始予定。

サービス開始まで今しばらくお待ちください。セット内容(予定)は下記▼

ホルミシス効果とは? 概要を動画で説明

「ホルミシス効果って何ですか?」というご質問に、ざっと、3分程度でお答えしています。科学的な説明でなく、概要をサッと、簡単に話を掴みたい方は、どうぞご覧ください。詳しいお話は又別動画にて。

ホルミシス効果とは:ある物質が高濃度、大量に用いられた場合は有害であるが、低濃度、微量に用いられた場合は有用な作用をもたらすこと。

考えてみれば当たり前のことです。物質だけに限りません。大量か、微弱か、という言葉は言い換えれば「適切な」ということです。

マッサージは適切な強さで行うから心地よく、リラックスできます。強すぎれば、それは痛みに変わります。

トレーニングも、適切な負荷をかけるから筋肉が肥大します、負荷を間違えば、肉離れや、その他の怪我を負います。

お料理だって、適切な量の調味料だから美味しく感じる、入れすぎればそれはもう酷い味になるでしょう。

そう、物事には「適切」という尺度があります。ホルミシスも、端的に言えば、そんな考え方です。

放射線ホルミシスと糖尿病の関係

糖尿病とは何か?

糖尿病とは、血液中の血糖値が以上に高い状態。糖尿病単体でも意識障害などの症状を引き起こす可能性があります。又、間接的に体内の血管などを傷つける可能性が高まるため、他の疾患を誘発しやすくなってしまいます。

糖尿病の原因

糖尿病の原因はインスリンという物質が分泌されなくなる、又はうまく機能しなくなることが原因です。私達の体は活動するために糖分(ブドウ糖)をエネルギーに変換します。インスリンは摂取した糖分(ブドウ糖)を体の隅々まで運ぶ際に、鍵のような役割をしてくれるのですが、細胞という部屋に入るための鍵が「インスリン」です。

ブドウ糖はインスリンがないと細胞内に入れません

なぜ、インスリンが分泌されなくなるのか?

これには2つのパターンがあります。

1、インスリンを分泌する器官(主にすい臓)がウイルスなどで病気になる

これは、体内に侵入したウイルスなどが原因で全くインスリンが分泌されなくなるパターンです。突発的に、なってしまうケースが多く、生活習慣などはあまり関係ありません。外部要因で、膵臓自体が病気になってしまいインスリンを作れなくなるのです。

膵臓がウイルスなどで突発的に、病気になってしまい、インスリンを作る仕事が出来なくなってしまう・・・・

2、慢性的に糖が供給され、細胞が「もういいよ」状態になる。尚且つ、勘違いした膵臓が過剰にインスリンを分泌し、疲れ果てる。

これは、現代人の典型的な糖尿病に陥るパターンです。恒常的に糖を吸収しているため、細胞が「もういいっす!」となってしまう状態。供給過多ですね。そうなってしまうと、血液中にブドウ糖が沢山滞留してしまいます。すると、今度は悪いことに、膵臓が勘違いしてしまうのです「あれ??もしかしてインスリン生産量足りなくて、ブドウ糖、細胞に入れないんじゃね!?」と。「よっしゃ待ってろ!」と最初は沢山インスリンを分泌しますが、次第に疲れてしまいインスリンを分泌出来なくなります。これが、二つ目のパターンです。これは明らかに生活習慣が原因の可能性が高いです。

膵臓(すい臓)さんがもう無理っす状態になってしまう・・・・・悲しい。

糖尿病と活性酸素の関係

インスリンを分泌するのは膵臓です、その中のベータ細胞がインスリンというホルモンを分泌するということが研究で分かっています。また、このベータ細胞が活性酸素に非常に弱いということも分かっています。つまり、活性酸素が過剰に体内に滞留してしまうとインスリンの分泌量が減ってしまい高血糖状態になり易いということです。これが長期間続いてしまうと慢性的な糖尿病になるということです。したがって、糖尿病と活性酸素には密接な関係があるのです。

活性酸素の除去には、放射線ホルミシスが期待されている

放射線ホルミシスは「適度な放射線を浴びることは体にとって良い作用をもたらす」ことです。この場合では、放射線ホルミシスの効果の一つである抗酸化作用が大きな役割が期待をされています。放射線ホルミシスにより体内の活性酸素が現象する仕組みとしては、

1、低放射線を浴びる

2、細胞内の水分が分解、一時的に活性酸素が増える

3、その活性酸素を除去しようと、体が抗酸化系のスイッチを入れる

4、結果的に体内の活性酸素は現象し、正常な状態に戻る

以上が、簡単な仕組みですが、放射線ホルミシスは糖尿病の大敵である活性酸素を減少させる効果が期待できるそうです。

活性酸素と体の関係、ホルミシス効果が体にいい理由はこちら

そもそもホルミシス効果とは何か?

放射線ホルミシスを現代湯治で体感する

なんとなく怠い、疲れが取れない・・・・あなたのその疲れ、「脳疲労」が原因かも!?

頭痛のイラスト(男性)

脳疲労という言葉を聞いたことがありますか?

現代人の疲れの大半は、この「脳疲労」だと言われています。では一体、脳疲労とはどんな状態なのでしょうか?この記事では、脳疲労についてまとめていきます。

1、「脳疲労」とは?
2、なぜ、「脳疲労」になるの? 脳疲労の原因
3、脳疲労をセルフチェック!
4、過度な「脳疲労」中に注意!脳疲労が引き起こす合併症
5、脳疲労と上手に付き合うために
6、人生100年時代、自分と、脳を労ろう

1、「脳疲労」とは?

脳疲労とは、その名の通り脳に疲労が蓄積し正常な機能を果たせなくなる状態のことです。

「病気じゃないけど体が怠い」「ちゃんと眠ったのに朝起きれない」「気分が落ち込む」「やる気がでない」、こんな感覚、皆さんにも覚えがあるのではないでしょうか?これらの感覚は、脳疲労のサインだとされています。つまり現代人のほとんどが、脳疲労と少なからず関わっているのです。

筋肉は疲れが溜まると筋肉痛になります。あるいは、血流が悪くなって「肩がこる」「首がこる」という風に、分かりやすい症状として認識しやすく、対処はし易くなります。しかし、脳の疲労はなかなか目に見えて現れません。目に見えないから、悪化するまで気づけないのです。また、「疲れた」「怠い」という理由で、仕事を休むというのは一般社会では通用しないのが現実です。ですから、それが普通だと思い込んでしまうのです。

2、なぜ「脳疲労」になるのか? 脳疲労の原因

 筋肉や内臓は、使った頻度や負荷に応じて休養が必要です。休養をとることで、基の状態に戻る、あるいは成長を促すことで、次の活動に備えることができるのです。脳も例外ではありません。使った分は休ませてあげなければならないのです。「疲れ」というのは、その一種のサインです。どの程度体を使ったのか、どの程度休養が必要なのかを、体が教えてくれています。疲労が溜る、ということは、体が修復する時間と環境を、充分にとることができていないと考えられます。

情報過多な環境

私たちの体の構造は、20万年前からほぼ変わっていません。しかしながら、私たちの生活は大きく変わりました。特に、この30年はインターネットとスマートフォンの普及により劇的に情報量が増え、デジタル情報革命が起こりました。これは今までの産業革命の中でも最もインパクトのある変化だと言われています。

 一説によると、4江戸時代の人々と、私たちの得る情報量は、約360倍と言われています。つまり、江戸時代の人が1年かけて得る情報を、私たちは1日で得てしまうのです。

 情報量が増えることは、私達に選択の幅を与えてくれ、私達をより豊かにしてくれるでしょう。(豊かさは人それぞれですが・・・)情報が増えるということは、脳には、より強い負荷がかかかります。いままでよりも酷使しているわけですから、いままでよりも休めてあげなければなりませんが、その時間と環境をとれないのが現代人。私たちは、脳の囁きに耳を傾けようとしませんし、それを無視してしまうのです。

だって、「疲れた」「怠い」という理由では、会社も、他の社会活動も休めませんから。

自律神経が、うまく働けない環境

脳疲労には、自律神経が大きく関わります。自律神経には2つの神経があり、交感神経と、副交感神経といいます。交感神経は主に活動時に活発になる神経、副交感神経は休息の際に活発になるしんけいです。現代人は活動時間も長く、交感神経が優位になっている時間がとても長いと言われています。

交感神経が優位の状態は、疲れの原因となる「活性酸素」が体内で生成されやすい環境になります。この活性酸素は細胞を傷つけててしまうので、体は「おーい!ちょっと休んで体を修復してくれー!」とサインを出します。これが「疲れ」という感覚です。

私たちの感情や心をつかさどるのは脳です、脳が疲れれば当然、ものの見方や捉え方も、ネガティブになりやすくなり、気分的にも落ち込んでしまいます。

自律神経が、うまく働けないもう一つの理由

 私たちの脳は大きく分けると、言語や理論を理解する知性の部分「大脳新皮質」、本能的な欲求や感情を司る「大脳辺縁系」、と分かれます。そしてその間に、自分の意志とは関係なく体に指令を送るのが「自律神経」。

 先述したとおり、現代人は体を修復させるための時間や環境を積極的にとることが難しい環境にあります。それは仕事の環境や、家庭環境、または娯楽など、様々です。「大脳辺緑系」が本能的に「疲れたよ!」「休みたいよ!」と訴えかけても、「大脳新皮質」が「いやいや、仕事だから」「そうは言っても付き合いもあるし」と、本能の声に反して判断を続けます。もちろん、本能だけに忠実では人間として生きていけませんので、本来はそれぞれが、バランスを取り合いながら生活をしているわけです。しかし、この本能に蓋をし続けるとどうなるのか。矛盾した指令を受けつづけた結果、今度は自律神経が混乱を起こします。自律神経は食欲や、睡眠に大きく関わるので、不眠に陥ったり、過食、または食欲不振に陥ってしまうのです。いわゆる「自立神経失調症」にも繋がります。

3、脳疲労をセルフチェック!

脳疲労は誰にでも起こりえます。むしろ、脳疲労でない人を探す方が難しいでしょう。大切なことは「自分は関係ない」と思うのではなく、誰でも脳疲労を起こすこと、その疲労が重度にならないように、自分自身でメンテナンスをすることです。

NHKで放送された番組内でセルフチェックの項目がありましたので、こちらのリンクをご覧ください。
NHK 美と若さの新常識

ちなみに、私は「全部」でした(笑)それだけ、現代人には身近なことなのです。

「疲れ」や「怠さ」は、れっきとした体からのサインです。休むことは怠けることや、サボることとは全く違うのですから、そのサインをしっかりと受け止めてあげてください。

4、過度な「脳疲労」に注意!脳疲労が引き起こす合併症

脳疲労が続くと、体の様々な機能に異常をきたします

1、肥満になりやすい、または、必要以上に痩せてしまう

 相反する二つですが、脳疲労はどちらのリスクも帯びます。どちらとも、症状の原因は五感が鈍くなることです。脳疲労により脳の感覚が鈍くなると、味覚や嗅覚、満腹中枢といった、食べることに関する感覚も鈍くなります。「味が薄い」と感じて濃い味の物を多く食べるようになったり、「おなかがいっぱいにならない」と感じて、食べ過ぎが続いてしまったりします。その逆もあり、「食事がおいしくない」と感じ、適切な食事をとれなくなるケースもあります。これには個人的な趣向も大きく影響します。一般的には交感神経が優位の場合には食欲は減少し、副交感神経が優位の際には、消化器官が活発になり食欲も増進します。

2、将来的な認知症リスクが高まりやすい

脳疲労は脳にダメージを残します。交感神経が脳が回復すればよいのですが、休む間もなく傷つけられた脳は最悪の場合、細胞が死滅してしまい脳機能を低下させてしまいます。そのため、脳の記憶機能が正しく機能せず、将来的な認知症リスクが高まりやすくなるのです。

4、脳疲労と上手に付き合うために

1、「休む」「疲れた」「怠い」という感覚をネガティブに捉えない

「フリー 休む 素材」の画像検索結果

「休む」というのは、生命活動の一部です。「休む」ことで体は修復され、新たな活動をすることができます。休むなんて時間がもったいない!という方も、もちろんいるかもしれません。それはそれでいいと思います。体の回復力が超人的な人もいるでしょう。人間みんな同じではありませんから。しかし、物理的なエネルギーを消費し、活動をするということは、エネルギーを補給しなければなりませんし、摩耗、消費したものは修復をしなければなりません。一般的な人間の体は、しっかりと修復時間を確保しなければ、どんどんと消耗していってしまいます。人生60年といわれた、ひと昔前ならば、多少無理をしてもよいのでしょうが、私たちは、これから人生100年時代に突入します。無理を続け60歳を迎えたときに、もう脳も体もボロボロ・・・・それでは、その先40年の人生を楽しむことはできないでしょう。「休む」ことは決して無駄な時間ではありません。仕事や、遊ぶことと同じくらい大切に捉える必要があるのです。もちろん、「疲れたから帰りまーす」「怠いからやめまーす」はだめです。そういうことではありません。疲れや、怠さを適切に感じながら、自分の生活の中で、体を休ませる時間を「計画的に」確保するのです。

2、副交感神経を優位にする時間を増やす

現代人は交感神経が優位になりがちです。意図的に副交感神経を優位にする時間をとることと、その方法を知る必要があります。1つは、環境を変えること、山や川、自然の中に入ることで、現代社会の情報とは離れ脳を休ませてあげることができます。2つめは、入浴です、しかも低温。入浴は私たちの生活の中で「休む」というスイッチを入れる重要な役割を果たしてくれます。私は36度~7度程度のお湯に30分程度の入浴をお勧めしています。家庭用のお風呂に、37度のお湯を張って、だいたい30分の間に35度程度までちょうどよく冷めます。これ以上はどんどん冷めてしまうので、家庭のお風呂ではこれが限界でしょう。また、このぬるい温度は不感温度といって、熱くもなく、冷たくもない、人間が最も気持ちの良い温度と言われており、神経をリラックスさせる効果があります。そして低温(ぬる湯)入浴は強制的に副交感を優位にしてくれますので、お休みスイッチをパチンといれることができるのです。交感神経優位な私達現代人にはうってつけなのです。

6、人生100年時代、自分と、脳を労ろう

フリーライターが知っておくべき、表現の自由とその範囲~憲法21条を考える~

先述した通り、私たちは、これから人生100年時代を迎えます。100歳というのは、たいして珍しいことではなくなります。そうなったときに、脳も体も自分らしく、元気に生きていられるか、それは自分自身の脳と体を、しっかりメンテナンスできているかによって大きく変わります。仕事も遊びも、やるときは目いっぱい楽しむ。努力をする。そして、それと同じくらい、自分の体を労わってあげる。「よくがんばってくれたね、ちょっと休んでちょうだい、私」と、自分自身を休ませてあげてください。それがきっと、これから100年を生きる私たちが、より豊かに生きるために必要なことだと思うのです。

⑥現代湯治って、なにすればいいの?

なにをしてもいいんです。あわよくば、なにもしないこと。

「湯治ってなにをすればいいんでしょう?」

お客様からよく尋ねられる質問です。結論から言うと、「なにをしてもいいですし、あわよくば、なにもしない時間を楽しんでほしい」ということ。

とは言うものの、ご案内の際におススメするのは

①入浴1時間以上

まずは、これが基本。お風呂に最低でも1時間以上は入浴してください。栃尾又の温泉はぬるめのラジウム温泉に長時間入浴する(長湯)が伝統的な入浴方法。ラドンをゆっくりと吸引することで、ホルミシス効果が期待でき、体の代謝が高まります。また、ぬる湯につかることで副交感神経が優位になり、ぐっすりとお休みいただけます。

②お昼寝

普段、「お昼寝しなさい!」なんて、職場で言われません。お休みなんです。ぐっすりとお休みください。ぬる湯に浸かると、副交感神経が活発になり、体がお休みモードに入り、心地よい眠気に誘われます。そんなときは、思い切り、眠ってください。誰もあなたの休養の邪魔をするものはありません。

③読書(漫画や小説のご用意があります)

読書もおススメです。おススメの理由は、眠くなるからです(笑)もちろん、最後まで読み切るもよし。まとめ読みするもよし。眠くなったら素直にお昼寝することをお勧めします。脳が休みたいときに、思いっきり休ませてあげてください。

④散歩

特別な、お散歩コースはありませんが、道路沿いに歩くだけで、里山の自然を楽しむことができます。同じ道でも、四季折々、春夏秋冬、違う顔を見せてくれる山の自然を、ぜひ感じてください。

⑤写経

意外と人気なのが、写経。ロビーにて無料で貸し出ししております。内容がわかるわからないはあまりお気になさらず。私も全部わかりません。(ほとんどわかりません)が、不思議と、心が落ち着くというか、整うというか、「スッ」とした気持ちになるのは不思議なものです。お帰りの際にお近く「永林寺」さんにお持ちいただくと、御朱印をいただけたりもします。最近隠れ人気があります。

⑥ピアノやギター(館内ロビーにあります)

家から持ってくるわけにもいかない楽器。種類は2種類ですが、ギター2本(ヤマハ・エピフォン)とヤマハの電子ピアノをご用意しています。主に、主人と若旦那の趣味です。ご自由にお使いください。

⑦アナログレコード鑑賞

昭和初期~昭和後期にかけてのアナログレコードを展示しています。プレーヤーも高価なものではありませんが、扱いやすい簡易なものをご用意しています。懐かしのあの曲、この曲をぜひ、お楽しみください。レコードは、お持ちいただいても、もちろんかまいません。

⑦ちょっとお仕事(館内ほぼすべて、Wi-Fi使えます)

皆さん、連泊中にプチお仕事をされるケースも多々あるようです。ロビーには無料コーヒーや、紅茶、お茶菓子をご用意しておりますので、ロビーにて軽くお仕事も可能です。ロビーからの眺めも四季折々、お仕事もはかどります。