③どんな人が現代湯治に行くの?

現代湯治は「ひとり旅」がおススメ

現代湯治をされる方に年齢や老若男女といった偏りはほとんどありません。強いて言えば、割合として「ひとり旅」が近年増えている傾向にあります。ひとり旅のいいところは、

誰にも気を遣わず、自分のペースで過ごせる

こと、そもそも、現代湯治とは「休む」ことを主眼においた旅です。誰にも気を遣わず、のんびりとしたい方は必然的に「ひとり」で湯治に来られる方が多くなります。

最近では、ご夫婦だけど、玄関をくぐったら部屋は別々、食事は一緒に食べるけど、あとは、それぞれ好きなように過ごす。なんてことも、珍しくありません。また、ご夫婦で「旦那は来月来るから、今月は私だけ」と、ご夫婦で違う月にご来館されることも珍しくありません。ご友人、ご知人でも同じです。一緒に旅には行くけども、旅先ではある程度のんびりとひとりの時間を作りたいという方が増えています。

また、年齢層も様々です。20代30代の若い方でも、3泊4日で年に3~4回来訪されるお客様もたくさんいらっしゃいます。

性別も男女あまり関係なく、一昔前までは、女性ひとりでの利用はシニア層の方に多い印象でしたが、最近では若年層の女性のひとり旅も増えているため、男性女性問わず、おひとり様でのご利用が多くなっています。

かくいう私も、、、、たまには1人で、どこか遠くの地で、じっくり湯治してみたいです。笑

おひとり旅のお客様のお声をご覧ください。


調理スタッフの皆様、2泊3日を自在館で過ごさせていただきました。その間、お食事でお世話になり、ありがとうございました。湯治食は初めてでしたが、どのお料理もとても美味しかったです。野菜を多く使っているため、食後は心地好い満腹感でした。(どれも美味しかったですが、「山芋の挽肉重ね焼き」がまた食べたいです。)また一人でプチ湯治したいと考えておりますので、その際には、よろしくお願いいたします。楽しみにしております。もうじき寒くなりますので、お体に気を付けてお過ごしください。 photo by 栃尾又ラジウム温泉 自在館

1人で温泉などいったこともなく、不安でしたが来てみたら1人の方も多く、なにより最高の温泉とお食事で、来て楽しかったです。次は2泊以上いたしと思います。ゆっくり、リフレッシュできて最高の2日間でした。また必ずきます! photo by 栃尾又ラジウム温泉 自在館

50年振に86歳でひとり旅の自在館に2日間タイムスリップ、またまた長生きしそう困ったね!認知予防に旅行は最高。いい風呂、温かいスタッフに感謝。またの機会、楽しみです。 photo by 栃尾又ラジウム温泉 自在館

一人で来ました。ひとり旅で肩身の狭い思いをするのは嫌だな・・・・と思っていましたがとても居心地が良く、ホッとしました。ぬるいお湯に長時間浸かるのも初めて。こんなに美味しい食事を毎食いただけるのも初めて。もー、おなかいっぱい食べてしまいました。すごくゆっくりできました。また、来ます!!ありがとうございました。photo by 栃尾又ラジウム温泉 自在館

まとめブログ「ひとり旅」のススメ

自在館の現代湯治食

湯治「とうじ」という言葉を耳慣れない方も多いと思いますが、古来より日本に伝わる温泉文化です。昨今では、「現代湯治」や「新湯治」という新たな切り口として注目が集まっています。そもそも、湯治とは?現代湯治って?どんなことするの?などなど、気になるポイントをご紹介してまいります。気になる項目から、ご自由にご覧下さい。

 

①そもそも、湯治とは?

②そして、現代湯治とは?

③どんな人が現代湯治にいくの?

④現代湯治、食事はどんな感じ?

⑤現代湯治、お部屋ってどんな感じ、古くて、汚くない?

⑥現代湯治って、なにすればいいの?

 

①そもそも、湯治(とうじ)とは?

湯治(とうじ)とは、一般的に温泉に入浴し療養をすることを指します。

昔は今のように医療が発展しておらず、温泉に傷や病を治す力があると考えられておりました。もちろん現代においては科学的に、温泉の効果が実証されていますが、まだ科学の知見のない時代、温泉は人々にとって「不思議な力」だったのです。怪我や病気の治癒のためにたくさんの人々が温泉に湯治をしました。

ちなにみ、当時の日本(江戸時代末期まで)は病気は悪い「気」によって、かかるもので、病気の治療に「除霊」をしたり、神社やお寺で身を清めてもらうなど、していたそうです。昔はそれが普通だったのです。もちろん、現代人と同じく、「観光」という側面を持ち合わせていたことは変わりません。

明治大正時代になると、西洋医学が日本に急激に流れ込み、病気や怪我、は病院で治すもの。という認識に徐々に移り変わってゆきます。また、農閑期の疲れをいやす農業を営む方々にとってのリゾートのような位置づけもあったようです。

現在では湯治(とうじ)を「ゆじ」と10人中6人は読み間違うほどに、温泉で療養をするという文化は人々の認識から離れてゆきました。しかしながら、温泉、に対して求めるものは形を変えただけで、日本人が温泉を愛する心はいまだ変わらず受け継がれているように思います。

現代では、病気療養の方も、もちろんいらっしゃいますが、病院では病気と診断されないものの、体に不調を抱える。または、病気を予防されたい、未病対策の方。日々の精神的な疲れを癒したい方、こういった方々が湯治に訪れています。

湯治とは、昔々、温泉に怪我や病気の回復を願った、日本人の心の文化なのです。

昔の栃尾又温泉、浴槽には所狭しと、人が入っていた。大正時代、このころもまだまだ病気や怪我の療養という目的の方は多く来られていたとのこと。湯治といえば、1カ月以上の長期滞在が一般的だったという。
こちらも同時期。人、人、人、、、、、
当時、湯治場には今でいう「リゾート」のようなイメージが醸成されつつあり、農家の方々の1年の労を労う意味合いで、楽しみながら過ごしていた。弓道場やなどもあり、娯楽としての側面も持ち合わせていたという。
大正時代の栃尾又温泉、食事は基本的には自炊。野菜などの食材を売る人もおり、皆自炊をしていた。見知らぬ人との相部屋も珍しくなく、一人一品を作り、皆で交換し合ったりと、食を楽しんだそう。

 

 

自在館、おひとり旅のお客様のために

 栃尾又温泉は昔から、湯治場として時代時代に沿った宿を営んで参りました。湯治場という形態から、むかしっから、一人旅、おひとり様のご利用は多かったと伝え聞いています。昨今ではそれに拍車をかけ、おひとり様のご利用が多いですが、私たちは湯治をするにはむしろ、一人旅の方がゆっくりできる。と考えているので、大歓迎なのでございます。ゆっくり、ボーっとするには、1人の方が断然よいと思います。最近では、ご夫婦でお泊りになる際に、お部屋は別々。食事の時だけ、一緒。というお客様も増えてきました。「夫婦だから、部屋は一緒」という考え方も、もうこれからはガラリと変わっていくのかなと思います。また、ご夫婦で日にちを変えて「今月は奥様が」「来月は旦那様が」と、夫婦でも別々でお越しになられる方もいらっしゃいます。時代と共に人の生活は変わります。昔がよかったとか、どうとかではなく、生き方や、考え方は、必ず変わってゆくのです。時代に沿った宿であれるように、お客様のお声と、私たちにできることを、追求していきたいと思います。

 さて、前置きが長くなりましたが、そんなひとり旅、お1人様への、私たちなりのご用意をご紹介します。

①お1人様でも、割増し料金のない、専用部屋をご用意

②1人に丁度よいお部屋サイズ、広すぎず、狭すぎず、ポツンと感を感じない

③お食事も、お1人様専用サイズのテーブル、大きすぎてポツンと感を感じない

④一人でも貸切風呂、使い放題、追加料金等一切なし

⑤車がなくたって大丈夫、無料送迎バスをご用意しています

①お1人様でも割増料金のない、専用部屋をご用意

 部屋数の1/3がお一人様専用のお部屋です。こちらは、むしろ「お1人様以外はお受けしていません」お1人様のために必ず、宿の1/3はお部屋をご用意しています。また、通常お1人様ですと、「割増料金」が発生することが、特に旅館では多いです。これは、ルームチャージのような感覚で、「このお部屋では、このお値段をいただく、必然的に2名以上でないと商売にならない」という前提で宿が部屋を作っているからです。だから、1名様をお受けしない宿が多いのです。勘違いのないよう申しておきますが、これは「良い悪い」ではなく、あくまで各宿の経営方針や、文化です。私たちは、昔からお1人様をお受けする文化が常となっていましたので、設備的にも、運営面としても、お1人様をお受けすることを前提とした料金体系や部屋づくりがしやすかったのです。

②1人に丁度良いお部屋サイズ、広すぎず、狭すぎず、ポツンと感を感じない

 私自身、1人で宿を見て回ることは多々あります。そこでいつも感じるのですが、「たいていのお部屋が、ひとり泊には大きすぎる」ということ。お部屋って「大きければいい」ということでもないと思うんです。もちろん、これも個々の好みですので、あくまで自在館の主人はそう感じます。私たちが考える1人にちょうどよいお部屋のサイズは「2~3歩あるけば、お部屋のどこにでも手が届く」こと。たとえば照明、たとえば電話、自分の荷物、机、などなど、「あ~テレビつけよ」と思ったのに、テーブルまでめっちゃ遠い・・・・・。「寝るか、電気消そう」と思ったのに、壁のスイッチまでめっちゃ遠い。なんなら、ゴロゴロところがって、リモコンをゲットしたい。という、私自身はこんな怠惰なスペースこそ、1人部屋に求めることなのです。逆に、1人で10畳、12畳のお部屋だと、ちょっとぽつーんとさみしい気持ちになってしまいます。とはいっても、4畳とかだと、さすがに狭いわ・・・・と感じてしまいます。6畳~8畳間。これが一番落ち着くサイズだな~、と自在館は感じるのです。


③お食事も、お1人様専用サイズのテーブル、大きすぎてポツンと感を感じない

ちょっと小さめの、お一人様テーブル

 お食事スペースもすごく大事です。ご希望があれば、お1人様はお部屋出しも大歓迎です。(お時間の指定はありますが)が、やっぱり食事は食事処で食べたい。というのが私の感覚です。なのですが、私自身ひとり旅に出て多かったのがこれです。「1人なのに、やたらでかいテーブルにポツンと案内される」これです。なんだか、申し訳なくなるんです。カウンター席とかなら、いいんですけどね。なので、自在館のテーブルはお1人様でお使いいただくことを前提に少し小ぶりです。お写真だとなかなか伝わりませんが・・・また、窓に面したお席と、その後列をお一人様のお席にしています。きれいな景色をご覧いただきたいので。カウンター席の唯一嫌な点は「料理人の方と、向き合ってしまう」こと。これもケースバイケース&好みなので、良い悪いではないんです。が、1人誰とも話さず食べたいときだってあるわけですよ、いろいろウンチク聞いたりするのもまた一興、1人で静かに食べるのもまた一興。湯治に来るときは、きっとお休みに来られる方が多いので、私は一人で静かに召し上がっていただきたいなと思うのです。テーブルも、あなただけのために、用意してあります。

④一人でも貸切風呂、使い放題、追加料金等一切なし

貸切風呂もたくさんつかってください

 これは、ちょっと私たちも驚きで、お客様から言われて初めて「そういうところもあるんだ」と思った事でもあります。それは「1人でも貸切風呂使っていいんですか?追加料金かからないんですね?」と、何度かお客様に言われたこと。伺ってみると、「2名以上でないと貸切風呂をつかえないところとか、追加料金がかかる場合がある」とのこと。なるほど、そういうところもあるのですね。。。。ご安心ください。自在館はお一人様でも、貸切風呂は使い放題、追加料金はございませんので。

⑤車がなくたって大丈夫、無料送迎バスをご用意しています

 栃尾又温泉は首都圏のお客様が非常に多いです。都会で車を持つというのは大変です。私も東京に数年住んでいたことがありますが、駐車場代を見て、目玉が飛び出すかと思いました。「おれの家賃よりたけえところに車止めてる・・・」まず、駐車場代がめっぽう高いです。それと、「車より電車の方がコスパいい」。絶対、電車の方が楽です。なので、都会の方はあまり車を持たない傾向にあります。でも、自在館はとっても交通の便が悪いのです。泣 まず新幹線の停車する浦佐駅からは直通バスはありません。(時期によっては、1日1本ほどあります。が、まずないと思ってください)また、タクシーだと20キロ以上あるので10,000円以上かかります。在来線と定期バスの乗り継ぎは、なかなか接続がぴったり合うのがありません。気長にお待ちいただけるなら良いですが、早くつきたい方には向きません。。。。そう、車がないと不便なのです。

ので、自在館では1日1本限定ですが、無料送迎バスを運行しています。連泊の方は、途中下車して道の駅でお買い物などにもお使いいただけます。無料です。使い倒してください。そのかわり、全員のご要望を聞けません。ごめんなさい。寄りたいところに寄れないこともあります。皆様健やかにお過ごしいただけるように、何卒ご理解お願いします。ということで、宿までのアクセスもご安心ください。※高速バスご利用の方は、少しお待たせしますが、小出インターにて乗車&下車していただくことも可能です。

以上、お一人様の旅について自在館がご用意していることです。どうぞ、いつでも湯治にいらしてくださいませ。

自在館 若旦那 星宗兵

一人旅ブームですが、「ウチは昔から お一人様大歓迎の宿です!」と、叫びたい

お客様から当館をお選びいただいた理由で、「温泉の質」などに続き上位にランクインするのが、「お一人様専用のお部屋がある」ということ。

週末お一人様ですと断られるお宿が多い様です。
※宿それぞれのコンセプトがありますので、良し悪しということではないです。誤解のないよう一応※
自在館は湯治宿です。したがって、もともとお一人様でのご宿泊が多い宿です。週末でも、なんでも、お受けしています。
そして昨今の一人旅ブーム。特に平日はお一人様専用ルームから埋まります。
全25部屋中8部屋が【お一人様専用】部屋。だいたい3分の1がお一人様専用です。
(内4部屋は和室ベットルーム)
更に、ご夫婦でも「寝る部屋は別々がいいの!」
という、宿泊スタイルも増えてきています。

ひとりで旅に出かけやすい、そんなスタイルはこれからも守ってゆきたいです。