栃尾又温泉の冬の日課 2022年12月23日

雪国の冬の日課といえばこれです

さあ、雪国の日課が始まりました。

先日はテレビ朝日さんに大雪の日に取材に来ていただきました。いや大変ですというお話をしましたが、よく考えてみれば、普通なんです。ニュースでは大雪だと報道されますが、普段降る地域からしたら、特段、普通。いつも通りです。

よく、お客様からも「大変ですねえ」「こんなところで生活してすごいです」と、お声かけいただきますが、住めば都とはよく言ったもので、これも、慣れです。

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湯守のつぶやき

皆様いかがお過ごしでしょうか?

栃尾又温泉のある新潟県は梅雨入りし、栃尾又も雨の日が続いています。

先日草むらを歩いていると「チチチチチチ…」と聞きなれない声が。
この時期よく鳴いているウグイスでもないし、ツバメもこんな声ではないし…
よく見ると足元に小さな鳥がいました。
セキレイのこどもです。
でも、鳴いているのはこの子ではなく、木の枝から様子を見ていた親鳥でした。

セキエイの子供

こどもに近づく不審者に「あっちへ行け!」と警戒していたのでした。
こどもは、まだまだ上手く飛べないようで地面にペタリ。
記念に写真を撮らせてもらって退散しました。

それから1週間ほどたちますが、あれから見かけていません。
上手に飛べるようになり、元気にしていたらいいなと思う今日この頃です。

自在館 若女将

山奥でも話題です。大阪なおみ選手、本当にすごい。

何を隠そう、自在館の女将はテニスが大好き。もう自分でプレーはしませんが、高校では京都代表でインターハイに出場した程(ソフトテニス)、若い頃は熱中していました。

そんなことなので、テニスの大会ともなれば、「明日の朝は起きれないかもしれん・・・」と、言いながらも、いつも観戦を楽しみにしているのです。なんだかいつもブツブツ言いながら、試合を観ていますよ。笑

さて、私はテニスに関してはほとんど知りません。点数の入り方も、ちょっとよくわかりません。はい、素人です。ニュースで、たまに見かける程度です。

ですが、大阪選手のことはなぜかとっても気になります。彼女の戦う姿勢というか、他者の意見に臆せず、自身の想いをしっかりと表現する姿に、大変恐縮ながら、田舎の山奥より、大変刺激を受けました。

日本では意見をハッキリと言う人は、割と叩かれます。笑
良くも悪くも、反発を受けます。

大阪なおみさんの、昨年のBLM「Black Lives Matter」メッセージには、賛同の声と共に、批判の声があったことも事実です。これだけ注目される人物ですから、様々な意見が散見するのは仕方のないことかもしれません。

今の時代、そういった声は、SNSでリアルタイムで本人の目に映ります。当然、大阪選手も、それを承知でやっているはずです。しかも、プロテニスという結果が全ての、厳しい世界に身を置いているにも関わらずです。多分、ほとんどの人が、仕事に影響が出るから、という理由で、あまり社会問題などには、口を挟まないことが多いと思うのです。私自身もそうです。昔から会社に入ると、特に営業部門なんかは、「野球と政治の話はするなよ」と言われるそうです。日本では(だいぶ古い時代ですが・・・)戦後、大衆娯楽で大きなスポットを浴びたプロ野球や、政治ネタは好き嫌いが大いに別れて、溝を生みかねない、だから仕事ではあんまり話さないように。ということです。黙っていた方が、知らんぷりをしていた方が、安全。

でも、大阪選手はあえて、それをやる。プレー以外に自分自身でやるべきことを選び発信している。年齢のことをいうのは失礼かもしれませんが、23歳(当時は22歳)の若さで、それだけの覚悟と、責任を負って生きるその姿勢に、ただただ感銘を受けました。

1人の人間が起こす行動に、賛否両輪の意見が出るのは当然で、それが良いか悪いか、意見があるのは至極当然です。それ自体になんや言うことはありません。

私は、プレーだけでなく自分自身の人生、ライフスタイル、価値観を発信し進み続ける大阪選手を応援しています。

「スポーツ選手が政治問題に口を出すな」という趣旨の批判が多かったですが、私は政治は国民のものであり、人々、一人一人のものであるのだから、スポーツ選手に限らず、ミュージシャン然り、誰であれ声を挙げて良いと考えています。もちろん、専門家ではありません。でも、私たち自身の問題に、私たちが声を挙げることは至極当然だと思うのです。

むしろ、その人それぞれの人生の歴史があるから、今がある。今目の前でプレーしている選手には、歩いてきた今までのたくさんの道のりがあって、そこには、テニスだけでなく多くの人々や社会のサポートがあったはず。だからこそ、余計に自分たちの生活に関わることに声を発することは、私は大切なことだと感じるのです。

それは、宿を営む私達も一緒です。旅館業だから、とか、サービス業だから、とか、いろんな制約をつけて自分達の社会から目を背けることのないようにしなければなと、気づかされました。

全然スポンサーとかなれませんけども、魚沼の山奥より影ならが応援しております。※女将の方が、もっと熱烈に応援していると思います。純粋にテニスファンとして。笑

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210220/k10012878661000.html NHK公式ホームページより参照

たぬ~昔?話

自在館のマスコット(?)キャラクター「たぬ~」
たぬ~がどうして自在館へ来たのか、なぞ多きキャラに迫ったサイドストーリーのご紹介です。

自在館の目の前にある「うけづ山」に住んでいるたぬき。
ずっと前から自在館が気になっていました。
一念発起し、人間に化けた「たぬ~」はコンビニバイトにいそしみ、ついに自在館を予約します。
バイトで培った文字の読み書きでチェックインも難なくパス。
憧れの作務衣を着て、人間が美味しそうに飲んでたコーヒーを嗜んだりと館内を楽しみます。
そして、お待ちかねの温泉で気が緩みすぎたのか元の姿に…。
しかし、周りの人はたぬきに気がつくことなく、たぬ~は湯治を満喫します。
そして、なんやかんやあり、今は自在館の番頭として働くたぬ~なのでした。

おしまい。

人間のわがままで、消える命があることを知って欲しい、これから動物を飼おうとしている方へ

旅館とは全く関係ない内容ですが、知って欲しいことなんです

若旦那です。写真の犬は、私と若女将で飼っている「ひかり」という女の子です。山奥に来てから丸3年程経とうとしています。もともとは飼い主から捨てられてしまい、保健所にてあと1週間で殺処分、というところをたまたま私達が知り、我が家で共に生活することになりました。私達も新しい家族として、ワンコを探している最中でしたのでタイミングにも救われました。

スヤスヤ

あまりに多い殺処分

調べて知ったのですが、現在の日本の犬猫の保健所での殺処分数は年間約4万匹という結果が出ています。毎日110匹の、犬や猫が殺処分されているのです。そしてそのほとんどが、人間のわがまま。心ないブリーダーが、交配に失敗して売り物にならないからと捨ててしまう例。飼ってみたけど、手間がかかりすぎりあまり、自分勝手に捨ててしまう例。後を絶ちません。

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html

 

捨てられてしまった犬や猫達、とっても良い子達ですよ

たまたま縁あってうちに来た「ひかり」。犬の名前です。ですが、とっても良いこです。ほとんど無駄吠えすることもなく、待て、などのコマンドも難なく覚えてしまいました。家の中で一緒に生活していても多少お漏らししてしまうこともありますが、人間に合わせて生活してくれています。とっても人間が好きで、撫でて撫でてと、いつも擦り寄ってきます。

早く食べたいな〜・・・・・・・

 

何があったのか、最初は道路へ出ることを頑なに拒み、人間の手を極度に怖がっていました。

今でこそ、人間に馴れてくれましたが、ウチに来た当初は外出することを極度に恐れて、リードをつけていても全く外へ連れ出すことが出来ませんでした。床へへばりついて一歩も外へ出ない構えでした。又、極度に人にビクビクしており、震えが止まらない状態でした。一体どんな経験をしたのか、想像すら出来ません。相当にショックな経験をしたのでしょう。それもただただ、人間のわがままなのです。

飼い犬や飼い猫を捨ててしまった人をとやかく言うつもりはありません。自分だって環境によってはそうしてしまうこともあるかもしれない。だからこそ、よく考えて欲しい。ペットを飼える環境なのか、又どうしても諦めなければならない時の、この子達のその後を・・・・

私自身、申し訳ないくらい未熟な人間です。起きたことにどやこや言える筋合いはありません。ただ、この子をウチに招いて本当に思います。捨てられてしまった子達は本当に、良い子達です。なんで捨てられたのか、少なくともウチに来た「ひかり」に関しては全く理由が浮かびません。こんなに良い子が、なぜ捨てられてしまったのか。

だから、これからペットを家に迎え入れる予定の方は、自分達の環境をよく考え、又、最悪の事態に備え、その後どうするのかまで、よーーーーく考えください。又、ペットの里親を募集している団体もあります。うちもこちらで「ひかり」に出会いました。

https://www.pet-home.jp/

又、救える命があるのであれば、里親という制度も知ってもらえればと思います。一匹でも、不幸なこが生まれないように、ただただ願うばかりです。

少子化、未婚、子供減が深刻化・・・・本当にそうなのだろうか?これからの世界は。

今日はちょっと、いつもと違う話題です。この時期になると、会社のお付き合いもあり、様々な新年会、懇談会があり、そこでは行政の先生の皆さんが、

「日本、特に新潟県の人口減少率はヤバい」

「だから、住みやすい新潟県、そして若い人たちが安心して子供を産んで育てられる新潟を作りましょう」

と、ほぼこんな内容の話をいろんなところで聞きます。

そしてこの話を聞くたびに、

うーん、なんか違和感・・・・

 

と、思うのです。そもそも、日本なんて、どこで暮らしても、世界中のどこの国よりも、安全で安心な国でしょう?外国で暮らしたことはありませんが、戦争はしていないし、銃社会でもない。おまけに失業保険とかいうものまであり、仕事をしなくても最低限度の生活をする基盤が、私たちの国にはあります。贅沢しなければね。これ以上、どうするんだ・・・・・いや、確かに、上を見ればキリがないんでしょうけど。

今本当に、私達日本人も、世界中の人々も考えなければならないことは、人口増加だと思うのです。今この1秒で、約2.5人の子供が生まれています。そして、世界では1年間で約20万人、人口が増え続けていて、これからもっと加速すると言われています。

むしろ、日本の人口現象は世界の流れからしたら地球に優しい流れです。

だから、日本は出産を増やすというよりも、アメリカのように様々な国から人が集まる国を目指す方が、いいのではないかと思います。アメリカ愛国者ってことではないですよ、私。日本が大好きです。

だからといって、人口増加のスピードが緩やかになるわけではないですが、人口を増やさなければ経済が回らない→だから人口を増やそう→更に人口増加で地球の資源は急激に現象

ちょっと端的過ぎますが、この経済システムありきのスパイラルからは脱却する試みが出来るはずです。

成長を遂げるどの国も、必ず経済と人口の停滞期はやってきます。私達は、もっと広い視野を持って地球の未来を考えなければならいと強く感じます。

だからといって、私達個人に出来ることはごくごくわずかです。しかし、少しずつでも、考え行動し続けていきたいと、山奥で密かに思っているのです。

引用:ILLUSTRATION BY SHUTTERSTOCK