栃尾又温泉の冬の日課 2022年12月23日

雪国の冬の日課といえばこれです

さあ、雪国の日課が始まりました。

先日はテレビ朝日さんに大雪の日に取材に来ていただきました。いや大変ですというお話をしましたが、よく考えてみれば、普通なんです。ニュースでは大雪だと報道されますが、普段降る地域からしたら、特段、普通。いつも通りです。

よく、お客様からも「大変ですねえ」「こんなところで生活してすごいです」と、お声かけいただきますが、住めば都とはよく言ったもので、これも、慣れです。

こういうものだ、と思ってしまえば、生活の一部になってしまうのが人間の脳みそのすごいところ。また先日、取材の際に「雪国の秘境で生活するために大切なことはなんでしょうか?」的な問いを与えられました。が。応えはシンプル、「根気と体力、少しの諦め」とお答えしました。

なんと、取材のし甲斐のない返答。クルーの方たちごめんなさい。笑

特別ドラマチックなことはなく、これが本音の答え。

自然相手のことなので、頑張ってもどうしようもないことがたくさんあります。雪は掻けども、連日降り積もります。これはもう、諦めるしかしょうがない。毎日、コンコンと向き合う、根気、体力、あとは、出来る限り、面白おかしく愉快に捉えて過ごす事。

それで、割と山の中の生活は楽しめますし、特段、大変だと感じることもありません。旅館の仕事以外は、妻と若女将とギャーギャーと宿のことや、子育てのことで喧嘩をしたり、チビ旦那を迎えに行って、一緒に遊んだり、雪掻きをして、疲れて寝たり。

そして、今日もお客さんに、「良い温泉だった」、と言ってもらえれば、それ以上のことは必要ありません。

あ、嘘つきました。宿のスタッフと温泉を守れる程度の、収益は、欲しいです。笑

でも、そんなことを毎日毎日コツコツやっていっているだけで、ふと気づけば、春になり、夏になり、秋になり、また冬を迎えるのです。たぶんそうやって、毎日少しずつ、できることを積み重ねて、時代にバトンタッチしていくんだろうなと、思ふ今日この頃であります。

自在館 若旦那 屋根の上より

おまけ

湯守のつぶやき

皆様いかがお過ごしでしょうか?

栃尾又温泉のある新潟県は梅雨入りし、栃尾又も雨の日が続いています。

先日草むらを歩いていると「チチチチチチ…」と聞きなれない声が。
この時期よく鳴いているウグイスでもないし、ツバメもこんな声ではないし…
よく見ると足元に小さな鳥がいました。
セキレイのこどもです。
でも、鳴いているのはこの子ではなく、木の枝から様子を見ていた親鳥でした。

セキエイの子供

こどもに近づく不審者に「あっちへ行け!」と警戒していたのでした。
こどもは、まだまだ上手く飛べないようで地面にペタリ。
記念に写真を撮らせてもらって退散しました。

それから1週間ほどたちますが、あれから見かけていません。
上手に飛べるようになり、元気にしていたらいいなと思う今日この頃です。

自在館 若女将

山奥でも話題です。大阪なおみ選手、本当にすごい。

何を隠そう、自在館の女将はテニスが大好き。もう自分でプレーはしませんが、高校では京都代表でインターハイに出場した程(ソフトテニス)、若い頃は熱中していました。

そんなことなので、テニスの大会ともなれば、「明日の朝は起きれないかもしれん・・・」と、言いながらも、いつも観戦を楽しみにしているのです。なんだかいつもブツブツ言いながら、試合を観ていますよ。笑

さて、私はテニスに関してはほとんど知りません。点数の入り方も、ちょっとよくわかりません。はい、素人です。ニュースで、たまに見かける程度です。

ですが、大阪選手のことはなぜかとっても気になります。彼女の戦う姿勢というか、他者の意見に臆せず、自身の想いをしっかりと表現する姿に、大変恐縮ながら、田舎の山奥より、大変刺激を受けました。

日本では意見をハッキリと言う人は、割と叩かれます。笑
良くも悪くも、反発を受けます。

大阪なおみさんの、昨年のBLM「Black Lives Matter」メッセージには、賛同の声と共に、批判の声があったことも事実です。これだけ注目される人物ですから、様々な意見が散見するのは仕方のないことかもしれません。

今の時代、そういった声は、SNSでリアルタイムで本人の目に映ります。当然、大阪選手も、それを承知でやっているはずです。しかも、プロテニスという結果が全ての、厳しい世界に身を置いているにも関わらずです。多分、ほとんどの人が、仕事に影響が出るから、という理由で、あまり社会問題などには、口を挟まないことが多いと思うのです。私自身もそうです。昔から会社に入ると、特に営業部門なんかは、「野球と政治の話はするなよ」と言われるそうです。日本では(だいぶ古い時代ですが・・・)戦後、大衆娯楽で大きなスポットを浴びたプロ野球や、政治ネタは好き嫌いが大いに別れて、溝を生みかねない、だから仕事ではあんまり話さないように。ということです。黙っていた方が、知らんぷりをしていた方が、安全。

でも、大阪選手はあえて、それをやる。プレー以外に自分自身でやるべきことを選び発信している。年齢のことをいうのは失礼かもしれませんが、23歳(当時は22歳)の若さで、それだけの覚悟と、責任を負って生きるその姿勢に、ただただ感銘を受けました。

1人の人間が起こす行動に、賛否両輪の意見が出るのは当然で、それが良いか悪いか、意見があるのは至極当然です。それ自体になんや言うことはありません。

私は、プレーだけでなく自分自身の人生、ライフスタイル、価値観を発信し進み続ける大阪選手を応援しています。

「スポーツ選手が政治問題に口を出すな」という趣旨の批判が多かったですが、私は政治は国民のものであり、人々、一人一人のものであるのだから、スポーツ選手に限らず、ミュージシャン然り、誰であれ声を挙げて良いと考えています。もちろん、専門家ではありません。でも、私たち自身の問題に、私たちが声を挙げることは至極当然だと思うのです。

むしろ、その人それぞれの人生の歴史があるから、今がある。今目の前でプレーしている選手には、歩いてきた今までのたくさんの道のりがあって、そこには、テニスだけでなく多くの人々や社会のサポートがあったはず。だからこそ、余計に自分たちの生活に関わることに声を発することは、私は大切なことだと感じるのです。

それは、宿を営む私達も一緒です。旅館業だから、とか、サービス業だから、とか、いろんな制約をつけて自分達の社会から目を背けることのないようにしなければなと、気づかされました。

全然スポンサーとかなれませんけども、魚沼の山奥より影ならが応援しております。※女将の方が、もっと熱烈に応援していると思います。純粋にテニスファンとして。笑

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210220/k10012878661000.html NHK公式ホームページより参照